交渉術・営業術の先生である岩波さんは、3年ぐらい徹底して呼吸法に自己流で取り組んだらしい。
そして、呼吸法のすごさとすばらしさを体感し、自分を変えるためのツールに利用したそうだ。
何でも執着して独自の道を切り開いてきたことは、大いに刺激を受けた。

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呼吸法は人の精神(潜在意識・無意識)と脳に多大な影響を与えることができる。
これはわかる人はわかるし、わからない人はわからない。
こればっかりは、呼吸の効能を体感しないと理解できない世界だ。

自己暗示力のすばらしさとすごさを前のブログ記事に書いたが、
呼吸法は自己暗示力を高めて、深く脳に条件付けるために必要だった
相手を交渉時に知らず知らず暗示にかけるためには、こちらが無意識と脳内のコントロールをしていないと難しい。
そのためのツールが、トランス呼吸法と言われるプログラムで教えてもらえる方法になる。

人間には、混乱した意識、普通の意識と変性した意識がある。
普通の意識でいる時、理性万能だから、普通の成果しかあがらない。
混乱した意識は、営業の場合は、しどろもどろになったり、最低限の説明すら満足にできない精神状態。
理性が働かないのはもちろんのこと、相手の心を揺さぶる精神状態とはほど遠い。
勝手に自分で心が揺さぶられている。

では、変性した意識とはどういうものかというと、理性が少なくなる変わりに、感覚の世界が大きく広がる。
理性で抑えていた無意識の世界が、グッと身近なものになっている。
だからこそ、自己と深く向き合うことができ、邪魔な批判力という理性の障壁をものともせず、暗示が浸透できる。
モチベーションを打ち消してしまうのも状況判断という理性なら、その理性がない変性した意識で自己暗示をかけることで飛躍的にモチベーションを上げられる。
右脳、左脳で言ったら、左脳はお休みしていて、右脳が活性化している(それも深い原始的な右脳の部分が)

そうなるためにも呼吸法が重要になるのだ。
呼吸法といっても、腹式呼吸とかそういうものじゃない。
他にはないやり方で、先述の通り岩波さんが開発したものだ。
さすがに無意識へ強く訴えかけることができる技術を開発していることだけあって、呼吸法一つとっても、他を圧倒していると思う。
(話し方教室に通った時、腹式呼吸を習ったことがある)

相手を説得できないのは、こちらの理性が勝ちすぎているから。
そりゃあ、理性は重要。
ないとただのバカだし、猿並になってしまう。
だが理性に頼りすぎると、せっかくの言葉のパワーも、相手の心に届かないほど目減りさせてしまう。
俺は昔から学校の朝礼が大嫌いだった。
くそつまらない校長か教頭の理屈くさい話をずっと聞かされるからだ。
もし彼らが、感情を込めて話してくれたら、俺でも絶対耳を傾けていたと思う。
人気のある大学教授は、そういう話ができていて、とても楽しかった。
だから、大学生の時はその教授の授業だけは絶対通っていた。
つまり、人間は理屈・理性に攻めてくる相手を毛嫌いする生き物だ。
(これが話し手になると、そういうことをすっかり忘れてつまらない話しかできない・・・・すごく昔反省した・・・)

(内外に)情熱を持っている人間が、相手を説得できるのは間違いないことだった。
相手の心を溶かすのは情熱の炎だ。
ゆっとくが、情熱の炎は大げさなものじゃなくてもいい。
静かな炎であってもいい。
だが、内では強烈に燃えていなくてはいけない。

なぜ情熱がわき上がらないのか?
それは、理性万能になって、意識上でも意識下でも情熱の炎を消してしまっていることに気づいた。

自己暗示を入れる時も、理性が邪魔していたら、効果が出ないことに気づかされた。
特にものごとを難しく考えたり、とらえてしまう時に自己暗示を入れようとしても、なかなか暗示の通りいってくれない。
だから、そういうときこそ呼吸法で理性の力を弱めて、自己を見つめて、その上で自己暗示をかければいい。

疲労した時にも呼吸法によって、心身をリフレッシュできる。

会話の技術を磨くのもいいが、ときには心をリセットして、励めばいい結果が出ると思う。

取り組み方としては、理性が勝っていることをまずカットするためにも、激しい呼吸法をしてから、好きな呼吸法をすればいいと思う。
頭がぼやけてきたり、リラックス感を味わえるようになってきたら、暗示を聞くなり、さらに呼吸をして無意識の扉を開く練習をするとよかった。