結論から言うと、営業や交渉ごとでうまくいかず、悩んで焦る人は共通点があると思う。

心と心の交流が苦手だと言うこと。
地を出すことが下手とも言える。
どんなことかというと、自分を守って、感情的なものを出さないようにしていること。
心を開かないで交渉しようとするから、相手も心を開かないのが答えだと俺は強く最近感じてきています。
うまくいかなかったのもそうだったのかと思い当たることがある。

前回のブログでは苦手だと思っていた人間も、実はこちらが苦手な態度を、こちらの責任で作り上げていたかもしれない。
相手はこちらの鏡だ。
相手のせいにしてはいけない。相手にうまくいかないことの責任を押しつけるなら、まずは自分のまずい点をちゃんと把握する勇気が必要だと思う。
確かに自分の弱点を把握するってきついことかもしれないが、やった方がよかった。
もし自分に落ち度がなかったら、それこそ相手の責任にしていい。
あいつは誰に対してもそうなんだろうなと突き放してみるといいかも。
そういう割り切りもどこかで必要だなと思う。
自分のあら探しをして悩むよりもよっぽど健康的だし、停滞しないで済む。

ところで、営業成績が上がっている人や交渉が上手な人は、心を開くのがとってもうまい!
俺は相手によって心を開いたり、閉じたり、見知らぬ人には心を許さなかったりする人間だった。
営業がうまくいったとしても、相手と偶然合ったからできただけで、自分の意志で、コミュニケーションの力で心を溶かすことはできていなかった。
いつも成り行きでその場しのぎ、出たとこ勝負だった。
これじゃいくらトップ営業マンになって出世してやると思い描いても不可能な話だったと今ではわかる。
一人で思い悩んでいたら、ますます足と沼地にとられて、今ももがいていただろう。

だから壁に行き詰まってしまったのだ。
自己啓発が大事なのはわかっていた。
だから、本屋に行って何十冊も本を買いまくった。
それはどこかで栄養になっているのかもしれないが、それが交渉の場面で発揮されたことはほとんど無かった。

営業が成立する時はどんな時なのか、営業と交渉の先生・岩波さんに教えてもらい、やっとわかった。
(もっと早くきづけって話だ)
みんながやっている営業の仕方をマネしたら、絶対うまくいきっこないのだと!


営業先の人に退屈でつまらない思いをさせてはいけない。
それは人と同じことをやっているから、退屈させてしまうのだ。
何の変化もない。俺である必然性がない。他のものでも勤まることをやっている。
それでは俺の存在価値は何なのか?
ずっとアイデンティティに悩んできた。
今思えば、人と同じことばっかりやっていて、その世界からグルグル同じことばっかりやって抜け出せなかった。
それじゃ、人と違う価値を持つ「俺」という存在なんか発見できるはず無かった。
存在価値なんか見出そうなんて不可能だったのだ。

俺が俺であるために何が必要か? 
知識はそもそも、人類の情報集積のために共通化されて積み重なってきたものだ。
その最たるものが本だろう。
だから、本に頼っていた俺は、他と同じ人間になっていた。
それでは顔が見えない。
俺が俺であることは難しい。

ではどうすればよかったか?
知識とは対極にある感情というものを掘り下げていく。つまり魂の世界に身を置くことが大事だと教わった。
魂は決して同じものはない。
しかし、相手に俺の魂を感じさせなければ、無いも同然だ。
魂を発揮するにはどうしたら? それは心を見せることだ。
心を開くこともその一つだった。

心をこちらが開けば、遅からず相手も心を開くものだということが、体でわかってきた。
心に魂がのってくれる。知識のひけらかし(いわゆる上手に話すことも含む)では魂は滑り落ちてしまう。

岩波先生のコミュニケーション術は、話し方の方法じゃなくて、心をどう動かすかの技術だから、発想の転換が必要だった。今までと違うことをやらなくてはいけない。
戸惑ったが、やり甲斐もあった。
それこそが、俺が俺であるため、アイデンティティの確立のために必要なことすべてだった。
本当にそう思った。俺はこの道しかない。これでいくんだ! と。
今まではうまいことをいって、相手から了承を得ることばかり考えていたけど、すごい無駄なことをしてきた。
反省した。
そして、再び新規巻き返しをしようと決意した。

相手が心を開かずとも、自分だけは開いておこう!
さすれば、営業も職場の人間関係もすべてうまくいく!!


心を開くことが苦手な人でも、方法がある。
それはまたあとで書いていきたい。